映画『パッセンジャー』(2016年)
思ったこと感じたことをつらつらと書きます。ネタバレほぼなし。
原題:Passengers
監督:モルテン・ティルドゥム(Morten Tyldum)
脚本:ジョン・スペイツ(Jon Spaihts)
音楽:トーマス・ニューマン(Thomas Newman)
主演:ジェニファー・ローレンス(Jennifer Lawrence)
クリス・プラット(Chris Pratt)
製作:2016年 アメリカ合衆国
公開:2016年 アメリカ合衆国,2017年 日本
時間:116分
さくっと概要
宇宙船内を舞台にしたSF映画。日本版キャッチコピーは「乗客5000人 目的地まで120年 90年も早く 2人だけが目覚めた 理由は1つ――。」です。沈みゆく船に乗り極限状態にある男女のロマンスということで、日本版リーフレットでは『タイタニック』(1997年)が引き合いに出されていますが、状況とか諸々全然違いました。
主演はどちらも今ホットな若手ハリウッドスターで、『ハンガー・ゲーム』(2012年)、『世界にひとつのプレイブック』(2012年)のジェニファー・ローレンスと、『ジュラシック・ワールド』(2015年)のクリス・プラットが務めました。
20XX年、地球から120年かけて新たな居住地へと向かう超大型宇宙船アヴァロン号。乗客5000人は冬眠ポッドで冬眠状態にあるのですが、エンジニアのジム(クリス・プラット)と作家のオーロラ(ジェニファー・ローレンス)だけが90年も早く目覚めてしまいます。その後の2人を待ち受けている運命が描かれているわけですが、ネタバレになるのでプロットはこの辺で…。
美しく恐ろしい映画
宇宙の映像が美しい。近年の宇宙を舞台にしたSF大作『ゼロ・グラビティ』(2013年)や『オデッセイ』(2015年)なども映像美が話題となりましたが、本当に美しい。そして、アカデミー美術賞にノミネートされただけあって、全長1000mの超大型宇宙船アヴァロン号もラグジュアリーホテルのような内装が素敵で、見どころのひとつです。スイートキャビン、レストラン、バー、プール、プレイルーム、シアタールームなども完備されています。『インセプション』(2010年)でアカデミー美術賞にノミネートされたガイ・ヘンドリックス・ディアスが美術を担当しました。
主演の男女も美しい。乗客5000人のうち2人だけが目覚めるということで、登場するキャストはほぼ2人だけです。私はオーロラを演じたジェニファー・ローレンスもクリス・プラットも好きで、美男美女なので見ていられましたが、それがなければただの恐ろしい映画です。冒頭からずっと、私はなんとも言えない気味の悪さを感じていました。宇宙で90年の時を2人だけで過ごす、こんな極限状態でパニックを起こさずにはいられません。さらに船体の損傷やシステムエラーなどアクシデントが2人に降りかかります。
宇宙船内で働くロボットは見ていて楽しかったです。アンドロイドバーテンダーのアーサー(マイケル・シーン)が良い味を出していて、ジムとオーロラの良き話し相手となっていました。私もアーサーがいるバーで飲んでみたい。
受賞・評価
アカデミー賞において作曲賞と美術賞の2部門でノミネートされましたが、残念ながら受賞には至りませんでした。製作費は1億1000万ドル、興行収入は全世界で3億ドルです。
第89回 アカデミー賞
作曲賞(トーマス・ニューマン) ノミネート
美術賞 ノミネート
公式ウェブサイト[日本語](http://www.passenger-movie.jp/)
公式ウェブサイト[英語](http://www.passengersmovie.com/)